東京で活動する芸人「トム&ハンクス」上田のブログです

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撮っていい写真のボーダーライン

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こうして日記を書くたびに写真を載せるようになると、普段から何か撮れるもんはないかと意識して暮らすようになる。

そんで最近気になってるんだけど、勝手に撮ってブログに載せていい写真のボーダーラインってどこなんだ。あんまりこれまで写真を撮ってこなかったから、そのあたりの感覚が分からない。

例えば街を歩いててめちゃめちゃ面白い顔の人を見かけたとしても、それを撮ってブログに載せちゃダメでしょ。「こんな面白い顔の人がいたよ!」って言われても読む側もぜんぜん笑えないでしょ。

ていうかそもそも撮った瞬間に間違いなく「なんだてめえコラ」って話になるし、取っ組み合いのケンカになってボコボコにされるし、結果的に俺の顔がパンパンに腫れて面白い顔になってそれをブログに載せることになるでしょう。

それくらいは俺でも分かる。それはダメ。あと暴力もダメゼッタイ。

ただ、例えば、珍しい見た目の家とかってどうなの。

このあいだ壁が一面ピンク色の家を見かけたんだけどどうなの。街の中で異様な雰囲気を醸し出してたんだけどどうなの。ピンクなのに不思議とぜんぜんファンシーではなかったんだけど、むしろグロテスクだったんだけどどうなの。

やっぱ家主がいるからダメな気がするな。家主はいい気分しないよな。撮ってるの見つかったら「なに撮ってんだよ!」とか言われるよな。ああでもその家主が全身ピンクのファッションだったりしたら、そっちも一緒に撮りたくなるな。衝動を抑えきれる自信がないな。ボコボコにされながらもシャッターを押す手は止まらないかもな。

ていうか逆に家主が薄茶のカーディガンなんかを羽織った典型的老人ファッションでも撮りたくなるな。心の底から「なぜ?」って思うもんな。ピンクの家に住むようになったいきさつをじっくり聞いてみたいな。テレコ回したくなるもんな。2万字インタビューで来月の巻頭特集に決まりだもんな。

話がそれた。

結局、「誰かの迷惑にならないようにしろ」っていう何のひねりもない道徳的結論になるんだろうけど、まあよく分からんので今日も街の景色を載せる。水に浮かぶ木の葉の写真を載せて怒る人はいないだろう。

ということでこのあたりで文章を書くのはやめる。俺は眠る。この葉っぱを落とした大木から、怒りのメールが届かないことを祈りつつ。

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ししゃも食いたい

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とんだ茶番である

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食べ物を粗末にしてはいけないのは知っているよ。そんなことは知っている。

ただ、「アフリカでは餓えに苦しんでる人もいるんだから」なんて言わないでくれ。自分に嘘をつくのはやめてくれ。無意識の嘘を!

なんで突然、アフリカの空に思いを馳せているんだ。急展開すぎる、俺にはそれが急展開すぎるんだ。さっきまでこの話は、俺とおまえの問題だったはずだ。俺が食べ物を残す。おまえがそれに怒る。それはいいんだ。ごく自然なことだ!

なぜそこで突然、アフリカ人が出てくるんだ。これまで俺の人生にもおまえの人生にも、一度として登場したことのないアフリカ人が! なんの伏線もないじゃないか! おまえは三流ストーリーテラーなのか!? そうじゃないと言ってくれ!

アフリカ人を利用するのはやめてくれ! 怒りというお前の感情を、ありのままに投げてくれ! アフリカ人が投げているかのように見せかけるのはやめてくれ! それは食べ物を残すことよりも、もっともっと残酷で、卑怯なことなんだ!

ただただ、言えばいい。「あなたが食べ物を残すのが、私には不愉快だ」と! ただそう言ってくれればいいんだ。アフリカの人々を持ち出すな。アフリカの人々に勝手に思いを託すな!

びっくりしてるよ、彼らもビックリしてる! 遠くアフリカの空の下、「え、俺たち!?」って思ってるから。自分の顔指差して、目まんまるくして言ってるから。日本の食卓で話題に出されるたび、彼らはくしゃみをしてるから! そして鼻をすすりながら、「また俺ら利用されてるよ」って思ってるから。絶対、思ってるから! 思ってるんだから!!

思ってないから。

俺も、決めつけちゃいけない。アフリカの人々を利用しちゃいけない。いけないんだ。

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スザンヌとセザンヌ

画像出典:すべてwikipedia(パブリックドメイン)
セザンヌ絵

いつもセザンヌとスザンヌがごっちゃになる。

セザンヌは画家だ。スザンヌは流行りのおバカタレントだ。ぜんぜん違う。時代から性別から職業から歴史的位置づけから何もかも違う。

でも、ただ名前が似てるというその一点だけで、俺は今日も言い間違える。テレビ見ながら缶ビール開けて、「セザンヌ、今日もエロいな〜!」とか言うことになる。

セザンヌ写真
セザンヌ(1839-1906)

エロくはない。断じてエロくはない。むしろダンディズムの極地だ。

セザンヌは画家で、スザンヌはタレント。ああ、何度でも書こう。セザンヌとスザンヌぜんぜん違う。

スザンヌはクイズ番組でフリップにポスト印象派を思わせるような絵を描いたりしないし、にこにこしながら「あたし近代絵画の父なんですぅー」とか言わない。

そしてセザンヌは決してキャンバスに絵の具でおバカ回答を描いたりしないし、ヤンマガの表紙を飾ったりしない。上から85-59-88じゃないし砂浜を走るイメージビデオとか撮らない。セクシーグラビアで全国の男子中学生を虜にしたりしない。

「気づいてる? みんながキミを見てること そう だってキミは 近代絵画の父」

そんなキャプション付かない。覚えた、もう覚えた。スザンヌとセザンヌはこれで大丈夫だ。もう間違えない。完璧だ。よくやった。

よーし、次はサリエリとサトエリだ!

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なんか順位すごい上がってたので全能の神とかに感謝します

ていうかおまえドトール好きすぎ

毎日のようにドトールに行ってるわけだけど、いいかげん飽きてきたし、何より店員にも明らかに顔を覚えられてる。なんたって日々やってきては平気で4、5時間は居座っているのだ。覚えられても無理はない。

このままだと店員に「新規客」から「常連」を通り越して「ヌシ」とか呼ばれるようになり、町外れの沼に棲む巨大ガマみたいなポジションになってしまう。

だから、今日は行く店を変えることにした。といっても俺の住む町には駅前にドトール一軒があるのみだから、線路沿いに30分ほど歩いて、隣の駅まで行く。

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そして見つけたエクセルシオールカフェという妙に長ったらしい名前の店に入り、いつもと違う味のコーヒーを飲み、いつもと違う味のパンを食べている。新鮮な気持ちになってる。

マンネリ化した俺とドトールの関係もこれで修復される。明日からはドトールのこと前みたいに愛せるようになると思う。だから今日だけの浮気は許してほしい。

とか思ってたらこのエクセルシオールカフェってのがどうやらドトールと同じ系列らしくて、俺は驚きを隠しきれなかった。ストローを持つ手が震えた。なんてこった。単にドトールと同じ会社が、より高級志向の店としてやってるらしい。

つまり俺は和民から逃れるため坐・和民に行ってるようなもんであり、そこで「やっぱワタミとは違うな!」ってアホづらさげて言ってるわけであり、なんかもう和民っていうか愚民である。グミンっていうかグタミである。グタミフーズである。

ドトールから逃れようとわざわざ隣町まで行って、結局、ドトール系列の店に入る。どこまでも行ってもドトール。こんなもん、完全にお釈迦様の手のひらに載せられた孫悟空状態だ。

逃げて逃げて逃げて、それでも結局、お釈迦様の手のひらの上だったと、結局、ドトールの手のひらの上だったと、そういうことなのでみなさんホント気をつけてください。俺は明日からも天竺という名のドトールに通います。一匹の無力な猿として。

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水の重さと僕の腕

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毎日大量に水を飲んでます。

とにかく何か作業してるときは水が手元にないと落ち着かない。だから家にペットボトルを常備しといて、つねにガブガブ飲んでいる。一日に2リットルは飲む。平気でそれくらいは飲む。こんなもん、砂漠の民が見たら怒りのあまり地面にターバン叩き付けてるとこだ。

そんで、しょっちゅうトイレに行く。飲んで飲んでトイレ行ってまた飲んで、飲んでトイレ行って飲んでトイレ行って、そんならもう、初めからトイレにペットボトルごと流しちゃえばいいんじゃねえの?って思いながらも、飲んでる。

で、こういう生活をしていると、いちいち水を買ってくるのがめんどくさい。

だからいつも近所のドラッグストアで六本入りの段ボールケースを丸ごと買ってくるんだけど、ただ、これが、ほんと、もう、死ぬほど重い。

2リットルが6本で12リットル、つまり12キロなわけだ。世界一タンクトップが似合わない男として貧弱の二文字を欲しいままにしている俺が12キロのものを持つわけだ。そんなの、世界に夢も希望もないでしょ。持ち上げた瞬間、手首に血管が浮かび上がって「限界」っていう形になるでしょ。

しかもこの12キロの怪物を、持ち上げるだけじゃなくて家まで持って帰るわけだ。

こんなにも死を身近に感じることってない。重いもん運べるやつらはすごいよ。問答無用ですごい。あれからしばらく尊敬する人物にラクダって書いてたもん。ラクダ見かけたらヒズメ舐めそうな勢いだったもん。

そんでいつも運んでる最中、苦痛に顔を歪ませながら、「いつか俺の部屋に井戸掘るから、絶対掘るから」って思ってた。机の横のすぐ手が届く場所に水脈あったらいいよなって、売れたらそういう種類の贅沢をしようって思ってた。富士山麓を俺の家に誘致するタイプの金持ちになろうって。

だからほんとね、ひょろひょろのやつに重いもん持たせたらダメなんだよ。言ってること徹頭徹尾おかしいもん。二秒で破綻してる理屈だもん。重いもん持たしたらこういうことになるんだよ、ね、それじゃあそろそろ話はおしまい。水でも飲んできます。

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